Aroma

愛しい女をベッドの上に横たえて、いつものように一枚ずつ、その身を包む衣服を剥ぎ取りながら指先を、唇を白い肌に滑らせていく。
オレの愛撫に身悶える彼女は、この世の何よりも美しく、淫靡に見える。

「…ん…、しん…いちぃ…」
縋るように官能的は声で名前を呼ばれ、オレも欲情に掠れた声で、耳元に口づけるように彼女の名を呼び返した。
「…蘭…」

ふ、と。
彼女の肌から漂ってくる、いつにない香りがオレの鼻腔を擽った。

「…なんかつけてる?」
「…ん…?」
「…薔薇?」
「薔薇…って…?あ…」
オレの問いに、蘭はやっと思い出したというような顔をした。
「あー…うん、ロクシタンのボディバター。園子のフランス旅行のお土産…。新一、こういう香り、ダメだった?天然の素材使ってるから人工的なわざとらしい香りじゃないし、こういうの苦手な人でも結構平気って聞いてたんだけど…」
オレが不審そうに聞いたからか、蘭がちょっと困ったような表情になった。
「せっかくお洒落してつけたのに」って顔か?
何気ない質問に対しても、真面目に答える蘭に苦笑してしまう。

「ダメってワケじゃねーけどさ…」
「じゃあ、何?」
「勿体無い。」

蘭が首を傾げる。

「そんな香りでオメーの香りを消しちまうのが…勿体無い。」
言いながら蘭の肌に唇を滑らせていく。
「あ…ん…」
「しかし、ボディバターっていうのも、エロいアイテムだな?」
白い肌を啄むようにしながら笑う。
「…そ…かな…?」
オレの言葉に、蘭が少し頭を持ち上げてオレを見る。
「トーストって食う前にバターとかマーガリンとか塗るだろ?だからボディバターつけたオメーに『食べて』って言われてる気がする。オレに食べて欲しくて、ソレつけたってトコ?」
口の端をあげて言うと、蘭が香りと同じ薔薇の色に頬を染めた。
「そんなんじゃ…ないもん…」
「ん?」
「…この時期ってお肌が乾燥しちゃうでしょ?それだけだよ?」

こんなツヤツヤした肌してるクセに何言ってんだ。

「ふーん…?」
オレは蘭の白く細い脚を開かせて、膝の内側にキスを送った。
「や…ん…っ」
「でもさ、ココにはソレ、つけてないんだろ?」
蘭の足の間に顔を埋めて、繁みの奥を唇で、鼻先で、擽るように愛撫する。
「あん…っ」
「その割りに、すっげー潤ってるけど…?」
「…ヘンな事言わないでよぉ…」
「特にこの辺り…潤ってるってーか、グショグショ…」
蘭の中心に舌を宛てて、ジュルジュルと音を立てて啜り上げた。
「ひあ…っ」
「ココだけは…オメーの匂いだな…?」
舌先を蘭の奥に潜らせる。
「やっぱりアロマは薔薇よりも蘭の匂いが最高だと思うぜ…?」
「ふ…ぁ…あぁ…ん…っ」
蘭が、全身をビクビクさせて鳴いた。
「や…ぁ…そんな…っ」
「何がヤ?」
言いながら、鼻先をグリグリと淫核に押し付けた。
「ひぁ…ん…っ!」
「言って…蘭?」
顔を上げて蘭を見ると、蘭は涙目でフルフルと小さく首を振り、オレに訴えてくる。

「足りない」、「欲しい。」と。

「言えよ。ちゃんと言葉で。」

「…しん…ちぃ…、…れ、て」
「ん?」
判っているのにシラを切って聞き返すと、ついに蘭の目から涙が零れた。

「…挿れ…て…」

涙目で言う蘭の唇にオレはチュッとキスをすると、蘭を求めて勃ち上がった男根を蘭の中心に宛がった。

グッと腰を進めて、ソレを蘭の胎内に突き入れる。

「ひぁ…んっ!」

蘭の甘い声を聞きながら、漂う薔薇の香りと蘭に溺れていった ―――…





何かよく判んない話になってしまいました。
や、職場でボディバターが流行っていたので、なんとなく。(^^;)




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